「なぁ、知ってるか?」
青い炎は、紅い炎より熱いんだ。
「知っている。だからどうした」
「アンタみたいだな、って」
くすくすとチェシャ猫のように笑む彼に、俺はわずかに染まった頬を隠すため咳払いをした。
「じゃあ、これは知ってるか?青い炎をさらに熱すると、白い線香花火みたいな光が現われるんだ」
「!」
さらり、と。
雪のように真っ白な彼の髪を撫ぜる。
少し見開いたその瞳に満足を覚えて、なんとなく唇をその色素の薄い睫毛に落とす。
「お前みたいだろう?」
先程の彼を真似て笑んでみれば。
「そりゃどーも!」
実に愉しそうに彼は笑った。
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